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こんないいかげんな解説は不要だ、という意見に私も賛成だ。だが書き始めてしまったので残していくことにする。
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ピエゾ磁気効果の生成メカニズムについて書いてみることにします。

応用目的ならば、メカニズムを知らなくてもよさそうに思いそうです。

ですが、いくつかの問題を考える上で、メカニズムについて知っておくことは必要です。

たとえば、ピエゾ磁気効果を特徴付ける比例定数(応力磁化係数)の値を具体的な物質について決定する、というのは、応用上重要な問題の一つですが、なぜそれが難しいのか、といったことを考える上で、メカニズムについてある程度知っている必要があります。

ピエゾ磁気効果(歪→磁化変化)よりも、その逆の磁歪(磁化→歪)のほうが直観的に理解しやすいので、ここではまず磁歪について説明します。

磁区

磁化を持った強磁性体は、磁区と呼ばれる小領域にわかれています。各磁区の内部では、磁化のおおもとである電子のスピン磁気モーメントは一定方向に揃っています。

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上の図のようなイメージです。矢印がスピンの向きです。各磁区が、それぞれひとつの磁化方向で特徴づけられます(上の場合なら、左の磁区から順に、右向き・上向き・下向き・左向き)

各磁区内でのスピンが同一方向を向く理由は、そのほうがエネルギーが小さいからです。 ある温度(キュリー点)以下だと、勝手に同一方向にそろうのです。だから、自発磁化と言われます。

自発磁化を持った磁区は、自発磁化を持っていない状態(つまりキュリー点温度より温度が高い場合)を基準とすると、歪んでいます。その歪み方は、磁化の方向に依存します。

ではなぜ、磁区は磁化の方向に応じて歪むのか、それを次に説明します。(つづく)

参考
>> 強磁性体の物理 上 (1) (物理学選書 4)

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